健康診断の種類とは?一般健康診断や特定健診の検査項目について解説
健康診断とは、自分の健康状態をチェックするために受ける検査のことです。健康診断には、さまざまな種類があり、それぞれに目的や対象者、検査項目が異なります。健康診断を受けることで、病気の予防や早期発見、生活習慣の改善などに役立ちます。
この記事では、健康診断の種類とその特徴について、初心者にもわかりやすく解説します。
健康診断の種類は大きく分けて3つ
健康診断には、大きく分けて「一般健康診断」「特殊健康診断」「行政指導による健康診断」の3つがあります12。
一般健康診断
一般健康診断とは、年1回の定期的な健康チェックのことです。一般的な病気や生活習慣病のリスクを調べるために行われます。一般健康診断には、以下の5種類があります。
基本健診
身体測定や血圧測定、血液検査など約20項目の検査を行います。対象者は35歳以上の方です。
詳細健診
基本健診に加えて心電図や眼底検査など約10項目の検査を行います。対象者は40歳以上の方です。
付加健診
詳細健診に加えて胃や肝臓などの内臓器官のレントゲン検査や超音波検査など約10項目の検査を行います。対象者は40歳及び50歳の方です。
乳がん・子宮頸がん検診
乳房エックス線検査(マンモグラフィー)と子宮細胞診(スメア方式)で乳がんと子宮頸がんを調べます。対象者は40歳以上の女性で受診を希望する方です。
子宮頸がん検診(単独受診)
子宮細胞診(スメア方式)で子宮頸がんを調べます。対象者は20~38歳の女性で受診を希望する方です。
一般健康診断は、健康保険組合や自治体などが実施しており、自己負担額は各団体によって異なります。受診できる検査機関や予約方法などは、事前に確認しておきましょう。
特殊健康診断
特殊健康診断とは、特定の職種や作業環境における健康リスクを調べるための健康診断のことです。労働安全衛生法に基づいて、雇用者が労働者に対して実施する義務があります。特殊健康診断には、以下の3種類があります。
定期健康診断
年1回の定期的な健康チェックのことです。職種や作業内容に応じて、必要な検査項目が決められています。例えば、有機溶剤にさらされる作業者は肝機能検査や神経系検査を受けます。
特別健康診断
定期健康診断で異常が見つかった場合や、職場で事故や疾病が発生した場合などに行われる追加の健康診断のことです。詳細な検査を行って原因や程度を調べます。
就業時健康診断
新たに特殊健康診断の対象となる職種や作業に就く前に行われる健康診断のことです。就業前の基準値を把握することで、今後の健康管理に役立てます。
特殊健康診断は、雇用者が費用を負担して実施するもので、労働者は無償で受けることができます。受診できる検査機関や予約方法などは、雇用者から指示された通りに行いましょう。
行政指導による健康診断
行政指導による健康診断とは、国や自治体が実施する公的な健康診断のことです。国民の健康増進や医療費削減などを目的として行われます。行政指導による健康診断には、以下の2種類があります。
特定健康診査
40歳~74歳の方を対象とした生活習慣病の予防や早期発見を目的とした健康診査のことです。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目して、身体測定や血圧測定、血液検査など約10項目の検査を行います。
がん検診
一定年齢以上の住民を対象としたがんの早期発見を目的ととして行われます。